第155回芥川賞受賞作のコンビニ人間を読みました。
受賞されたときから気にはなっていた作品。
読書は月10冊ほど読む程度なのであまり大した量を読んできたわけではありませんが、その中でも読み進めやすい部類のものだったと思います。
コロナ禍と言われる今、人と会って話すことが極端に減り、代わりとしていろいろな人の思考や意見を得られればと思って小説も手に取るようになりました。
人と関わる活動をしているので、思考が固まらないようにとは常に思っています。
だれかの綴ったおすすめ〇選を参考にしたり、なんとなくで買ういわゆるパケ買いをしたりすることが多いです。
だいたい共感する部分や自分の考えをまとめるきっかけになることが多いのですが、この「コンビニ人間」に関しては未知のものに触れる感覚でした。
世の中の「普通」から外れる人間の生きづらさやそれを取り巻く人間模様などが現代社会のテーマとされている問題を露骨にしたような内容だと感じました。
私は身近に生まれながら腕のない友人がいたり、特別支援学校と交流があったり、バイセクシャルといわれる友人がいたり、正直あまり深く考えることなく関わってきたなと思います。
「普通」の枠を生きづらいという人もいれば、「普通」の枠に収まりたいという人もいて、不思議だなと感じていたことが、この本ではコンビニという箱を中心に表現されていて、作品を驚異的とすら感じました。
「普通」とは自分基準で考えたことと近い許容の枠内のことであって、そこから外れるものを普通ではない「異物」として扱い、たまたま枠が重なる人が多い方が枠外の人に対して拒絶を表現する世の中なのかな、と私の中では落ち着きました。
自身の枠と違う人に対して、無理に受け入れるでも意見を押し付けるでもない、そんな関わり方ができれば、「生きづらさ」が緩和されるのですかね。
そこにライスワークが関わるとまた困難に思えてくるのでしょうね。
まぁ、私は活動の中でたくさんの人に出会えて、自分と全く違う生き方に触れられることがおもしろいと感じています。
逆に、3日間ぶっ続けでアニメを見て、人との関わりを遮断したこともあります。
好きなように単純に生きます。
深く考えなければ、単純な。
深く考えれば、答えのない。
そんなテーマでした。
ジムのブログとは思えない内容を最後までお読みいただきありがとうございました。
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